北浦和コラム

こんにちは。e街ネットスタッフの五味と申します。埼玉大学の経済学部に所属しています。この度、e街ネットのスタッフの方々のご好意により、コラムを一つ担当させていただくこととなりました。このコラムでは、数人のスタッフ達が、それぞれ自分達の興味のある分野について自分が「今」考えていることを定期的に書いていくことになると思います。仲間達と共に、このコラムを盛り上げていきたいと思います。


埼玉大学3年生の五味君、最初にe街を手伝ってくれたのは2年前です。福祉に関心を持つ大学生で、ボランティア活動にも力を注いでいます。
介護施設への取材にも積極的に参加してくれている五味君は、ちょっとシャイですが行動力は抜群です!
若者の目から見た社会福祉、これからの五味君の記事にご期待!
*写真は、ケアハンズの中村さんに取材した際に撮影しました。




今回は私がトップバッターを務めさせていただくことになりました。そこで私は表題にある通り、日本の福祉について、私の思っていることを書いていきたいと思っています。なぜ福祉なのか。まずはそこから書いていきたいと思います。



私は将来、福祉に関わる仕事に就きたいと考えています。なぜ福祉なのか。私はとにかく人の役に立つ仕事に就きたいと思っていました。しかし人の役に立つ仕事といってもそれは数限りなくあります。じゃあなぜ私は福祉を選んだのか・・・残念ながら、明確な答えは得られていません。でもそうやって曖昧なまま福祉に関する仕事に就きたいと考え始めてから、自然と普段から福祉について考えるようになっていきました。

私は冒頭に書いた通り、大学の経済学部に所属しているのですが、そこでも経済と関連させながら福祉について勉強するようにしています。まず大学で知ることができたのが、福祉という言葉は非常に多くのことを網羅している言葉だということです。それまで私は、福祉と言えば、高齢者の方や障害を持っている方たちのためにあるものだと思っていました。しかしそうではなく、福祉とは社会的に弱い立場にある人達のために存在するものであり、福祉に関する仕事の内容、福祉制度の対象になる人々の幅は本当に広く・・・ただ福祉について勉強したいと言っていた自分が恥ずかしくなりました。

このような経緯で、ただ福祉について勉強したい。福祉に対する仕事に就きたいと言うだけでなく、福祉と言っても具体的にどのような人々を対象とした、どのような職業に就きたいのか、自分の将来を見定めた視点で福祉を考えるようになりました。

そうして私は現在、経済学部の中でも社会保障を専門とされている先生のゼミナールに所属し、先生の下で仲間達と勉強するようになりました。今期(私の通っている大学では、年度毎に、前期・後期と分かれています。)は、生活保護について勉強しています。そこで今回は生活保護について書きたいと思います。

まず、生活保護とは何なのか。それは、病気・事故・リストラなどにより、日本国憲法に述べられている「健康で文化的な最低限度の生活」を営むことができなくなった人達のために、その「最低限度の生活」を実現させるための制度です。しかし保護を受けるには当然のように条件はあります。例を挙げれば、生活保護を受ける前に、児童扶養手当などの他法他施策を受けることで基準以上の収入を得られるのではないか。持ち家・車などの私有財産を所有してはいないか。など、様々な条件によって、保護を受けられたり、その保護の程度が変わる等が行われます。




私は少し前に、所属しているゼミナールの先生・仲間達と共に、桜区役所で、さいたま市と桜区の生活保護の現状のついてのお話を聞かせていただきました。

日本の生活保護はすべての国民を対象にされています。(外国籍の方達には、定住者・永住者など、特定の条件に当てはまれば適用される場合があります。)また制度上、非保護世帯を世帯構成により世帯類型という分類方法により分類されています。

以下に、各世帯類型について述べておきます。

・高齢者世帯
65歳以上の者のみで構成されている世帯か、これらの者に18歳未満の者が加わった世帯

・母子世帯
現に配偶者がいない18歳から65歳未満の女子と18歳未満のその子(養子含む)のみで構成されている世帯

・障害者世帯
世帯主が障害者加算を受けているか、心身上の障害のため働けない者である世帯

・傷病者世帯
世帯主が入院(老人施設入所を含む)しているか在宅患者加算を受けている世帯、若しくは世帯主が傷病のため働けない者である世帯

・その他世帯
上記のいずれにも該当しない世帯


具体的な数値を見ると、さいたま市では、高齢者世帯が約40%、傷病者世帯が約30%、障害者世帯・母子世帯・が約10%、その他世帯が同じく約10%となっており、桜区ではそれぞれ、30%、35%、15%、10%となっています。

また生活保護を申請する際、面接相談を行いそこで保護受給に値するかが審査されるのですが、桜区では、審査に至るまでの比率は約50%(全国では約40%)。生活保護申請をして開始に至るまでの比率は約90%となっています(全国では約80%)。(H18年度)

保護率は、桜区では約10%、さいたま市では約9%となっています。

さいたま市は、高齢化率が日本全国でも低く、これまで高齢化問題についてあまり対策がとられていませんでした。しかし今後、高齢化率の上昇が懸念されており、高齢化に対してどのように対処していくべきなのかが検討され始めています。

その他の生活保護の問題としては、家が持てない、車が持てないなど、まだまだ受け入れの門戸が狭いと言われています。しかし生活保護の受給者は、人口比率で見ても10人に1人という少数のために、生活保護の充実はなかなか達成されず、受け入れの門戸も広がりにくい状況です。日本全体が、もっと社会的な立場の弱い人に対して目を向けていく必要があるのだと思います。

では、これからの生活保護はどのようにしていくべきなのでしょうか。生活保護の受給対象者に対して、自立した生活を行えるように促していくべきなのか。生活保護の内容をより充実したものにしていくべきなのか。より画期的な政策が必要なのか・・・。桜区役所でお話をしてくださった方は、「生活保護よりも、まずは保護を受ける前段階の、手当てをもっと充実していくべき。」と言っておられました。しかし私が最も必要なことだと思うのは、就労能力のある生活保護受給者を、自らの力で稼ぎ、生活させていくことを促していくための支援を充実させていくことだと考えています。

そうするには具体的に何が必要なのか。支援を行う上でどういったことが制約となるのか。これから勉強していきたいと思います。




最後に、私はゼミナールなどを通して勉強してきてはいるものの、現時点での知識はあまりに乏しいものです。少しでも勉強したことのある人が見れば、あまりに幼稚なものであると思います。これからも福祉について自分の考えを書いていくことになると思いますが、できるだけ多くの文献・資料などに目を通し、また多くの人々からの意見を聴き、自分の知識とし、このコラムをより充実したものにしていきたいと思っています。


 e街ネットスタッフ 五味貴成

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